IBL西田辰巳氏によるクリニックレポート-6-

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【西田辰巳氏によるクリニックレポート -6-】

第二回 「BRUINS REDS(2011年 家庭婦人全国優勝)でのクリニック」

 

全国家庭婦人大会でも幾度となく優勝実績を誇るBRUINS REDSさんの練習会場で
ある川口市立武道センターにて関東地区での二回目のクリニックが開催されました。

普段、家庭婦人や埼玉県クラブ連盟(一般女子)のカテゴリーでプレイされている
チームのメンバーの方以外にも、この日に合わせてお仕事のお休みを合わせて下さった
方、埼玉県鴻巣市からチーム単位で参加して下さった方々、仕事の時間調整をして
参加された方、平日に仕事がお休みの男性のコーチなど、総勢で40人近く、バス
ケットを愛する方々にお集まり頂きました。


冒頭、チームの代表を務めます岩谷監督からも「一昨日の日曜日に自分自身もふじみ
野市で開催されたクリニックに参加をして、これからの日本バスケットに必要な考え
方や技術だと感じている。自分たちの競技のみならず、これからも様々な形でバス
ケットに関わる中で、日本と海外のバスケットの狙い所や考え方の違いなどを学ん
でおくことはプラスになる。また、バスケットだけではなくて物事の考え方や進め方
などについても単身で海外でのキャリアを積み上げた西田氏から多くを学び、これか
らの活動に生かすように」と熱のある言葉を語られてクリニックが始まります。


今回の関東地区でのクリニックテーマである「日本人がNBA(アメリカ)に挑戦する
為に必要になる個人スキル。そしてプレイの考え方」という根底の理念は変わらない
ものの、参加者の年代も、性別も違う事から、切り口や伝え方は変えて各種ドリルや、
プレイの狙い所について語られ、そして実際にプレイする中でのクリニックが進んで
いきます。競技歴20年以上とベテランの選手が数多く参加して下さっていましたが、
目新しいドリルの紹介や、ペイントエリアでのシュートフィニッシュを確実に決める
為のプロセスなどの紹介では、新鮮な発見も数多くあったように散見しました。


パイプ椅子を使ってのドリブルドリルでは、最初こそ上手くできないケースも多かった
ですが時間の経過とともに成功者も続出。そして区域と時間を指定しての1対1では、事
前の練習ドリルを駆使して力強いフィニッシュに持ち込むケースが続出。見事なプレイ
を決めた瞬間には体育館に歓声も響きました。


その他にも、お子さんの指導にも応用できそうな実戦形式を織り交ぜたハンドリングド
リルなどを実施。最後には、5対5のスペーシングにおける考え方のドリルなど内容盛り
沢山で開催され、あっという間に3時間近くが経過しました。


今回、参加して下さった家庭婦人の選手の中にはミニバスの指導をされている選手も
いるそうです。また、川口市から60㎞近く離れた鴻巣市からの参加して下さった方々
は、地元でミニバス~社会人までが一堂に集う大会なども開催されているようです。

クリニック終了後も、時間の許す限り、選手から西田氏への質問が続く姿を見て、ク
リニックの価値を再認識したと同時に嬉しさがこみ上げました。

「日本のバスケットを、世界のバスケットの中に据える」「日本のバスケットを世界
基準に」という理念を掲げ、彼の地、アメリカの土地で学ばれた数々の「種」を届け
ていく今回の関東地区でのクリニックですが、やがて大きな「実」を築き、より選択
肢と可能性に満ちたバスケット界の到来を期待できるクリニックとなりました。


参加者の皆様、ありがとうございました。

(続く)

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