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Nippon Tornadoes 参加選手インタビュー (2) 佐々木瑛

【Nippon Tornadoes 参加選手インタビュー (2) 佐々木瑛 】 

 

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今期よりNBLに参戦する佐々木瑛(ササキヒカル)選手によるアメリカ挑戦の
インタビュー。飽くなき向上心に支えられて、日々、コツコツと積み上げた
フィジカル、スキル、シュート力を武器に、海を越えた舞台でも活躍。得点ランキングでは
上位に名を連ね、各チームのコーチの投票によって決定されるIBL ALLSTARに
も選出された。


大学でのプレイを終えた後、茨城県のクラブチーム、JBL2への参戦に向けて
新規チームに立ち上げ時から在籍し、準備期間を経て、本格的な活動を開始。
数々のプレシーズンマッチに、茨城県でのBONESCUP参戦(優勝)、JBL2での
フルシーズン(三位入賞)、そしてIBLへの参戦、いよいよ秋からはNBLの
参戦と、幅広いプレイグラウンドを経て、着実にステップアップを続けている。

 

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ⒸVancouver Volcanoes//Jeff Hinds Photography 

 

◇JBL2でのシーズンを終えて(3位)、米独立リーグIBLへの挑戦というオフを過ごされ
ました。新リーグであるNBLに参戦する事が決まっているタイミングのオフシーズンでの
海外リーグへの挑戦について、どのような意図や想いがありましたでしょうか?


昨シーズンのJBL2でのシーズンは自分にとってプロ選手として初めてのシーズンでした。
シーズンを通して自分を犠牲にして、チームに貢献することの大切さを学んだ有意義な
シーズンでした。

しかしその反面、自分自身のパフォーマンスには納得がいっていませんでした。シーズン
前はもっとできると思っていたのに、思うような結果が出せなかった事が本当に悔しかった
シーズンでもありました。


今シーズンからNBLというトップリーグで戦う事になり、その中で戦っていくには、自分自身
がもっと成長して「個の力」をつけなければならないと思い、どうしても何かヒントが欲し
いと思っていた所に、Nippon TornadoesでのIBL参戦のお話を頂き、渡米を決意しました。

 


◇シーズン終了後、佐々木瑛選手自身の自己分析として、NBLというトップリーグで戦う為には
どのようなスキルや能力が必要だと考えていましたか?

 

具体的には、安定したシュート力、得点力、フィジカルの強化が必要だと感じていました。ま
た、コーチがアメリカ人だった事もあり、よりコーチの指示を的確に理解するために、アメリ
カのバスケットボールの考え方を学ぶ必要があると感じていました。

 

 

 

 

 
◇シアトルでの滞在は一か月間という期間でした。その間、契約コーチとのスキルトレーニング、
フィジカルトレーニングがあり、週末にはIBLの試合が組まれています。スキルアップの成果は、
どうでしたか?

 

シュート力、得点力、フィジカルのどれをとっても渡米前より遥かに成長できました。自分が求め
ていたヒントの答えがアメリカにあったという感じです。自分が求めている課題が明確だったから
こそ色んな事が吸収できたのだと思います。

 

 
◇具体的に、日本にも来日予定のECBAのJason氏や契約トレーナーのどのようなトレーニングによって
それがもたらせれましたか?

 

全てのトレーニングが役に立ったので、挙げればきりがないです。何か具体例を挙げるならば、スキル
コーチのジェイソンのゴムバンドやポールを使ったシュート練習、トレーニングコーチのティムの車輪
を使ったコアトレーニングなどです。また、カイロプラクティックの小畑先生の治療によって、身体の
歪みが修正され、バランスも良くなりました。

 

 

 
◇バスケット以外の面で言いますと、それ以外に、ブログの中で「世界観の拡大」や「視野が広がった」
という言葉も拝見しました。異文化の中に飛び込む事での発見として、象徴的なエピソードがあれば教え
て下さい。


 

試合中に自分がショットを決めた後に、相手の選手が「Nice shot!」などの言葉をかけてくれた事です。相
手を否定する事で自分を高めようとするのではなく、相手チームの選手であっても良いものを良いと認める
事ができる文化が素敵だなと思いました。

 

また、自然の景色も雄大ですし、セーフコフィールドなどの建物もスケールが大きくて、本当に大きな事に
トライしたいと思える雰囲気がありました。実際アメリカでは、ミスを恐れて行動しないよりも、積極的に
トライする事が推奨されると聞きました。それはバスケットボールにも表れていると思います。

 

 
ミドルレンジでの得点力

 

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ⒸVancouver Volcanoes//Jeff Hinds Photography 

 

 

◇IBLでは、ALLSTARにも選出されました。実際に、通用した部分、通用しなかった部分で、明確になっている
事はありますか?

 

ALLSTARに選出された事は自分自身も驚きました。アメリカで少しでも評価してもらえた事は大きな自信になりま
した。IBLで通用したのはドライブと3Pです。通用しなかったというか課題となっているのは、ミドルレンジの得
点です。

ジェイソンも「日本人はドライブと3Pはできるけれど、ミドルレンジの得点力が低い」と言っていました。なの
で、今はミドルレンジのショットを決められるように練習しています。また、ボールキープやプレイをクリエイト
する力ももっと伸ばしたいです。

 

 

◇ミドルレンジのオフェンスバリエーションについて「ミドルレンジのシュート」のスキルというと、、具体的には
どのようなスキルを身に付ける必要性を感じましたでしょうか。佐々木さんにとって、企業秘密にならない範囲で
教えて下さい(笑)
 

 


オープンのミドルショットはもちろんですが、ディフェンスに少々チェックされても、リングのあるポイントをしっかり見
ながら打って決める事です。日本ではタフショットをあまり打たないように言われる事が多いですが、アメリカでは少々タ
フショットでも打っていかなければショットチャンスがなかなか作れませんでした。また、日本ではタフショットと言われ
るシュートも、アメリカの選手はタフショットだと思っていませんし、少々のチェックなら必ず決めてきます。なので、そ
のようなショットを決めれるようにする必要があると感じました。

 
また、サイズや身体能力で上回る相手とのマッチアップでショットチャンスを産み出すために、ディフェンダーと自分との間
にスペースをクリエイトする技術も学びました。ディフェンダーと自分の間に、より大きいスペースをクリエイトする技術も
ミドルレンジのショットを決めていくために不可欠な技術です。

 


◇そして、その習得の為に、どのようなドリルをやったでしょうか??

 

3mのポールを目の前に置いて様々なバリエーションのシューティングをしました。その際にポールを見るのではなく、リングの自
分が焦点としているポイントを見るようにしました。ミドルショットを打つ時に、3mのチェックは実際のゲームでもなかなか無い
ので、少々のチェックは気にならなくなりました。

また、対人の練習の時には積極的ににミドルショットを打つことにトライしました。スペースをクリエイトする方法は技術練習もも
ちろんしましたが、考え方による部分が大きいです。


 
◇IBLで得点ランキングで上位に食い込まれましたが、さらに得点を重ねてランキング上位に名を連ねている
選手は、やはりミドルレンジでの得点力に優れていましたでしょうか?

 

より上位の選手はミドルレンジからの得点力や、多少のチェックやコンタクトがあっても決め切る力があります。また、ディフェン
スが先を読んできたらその裏をかくという戦術を遂行する能力が高いです。


 

 

これまでのバスケットキャリアについて

 

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ⒸVancouver Volcanoes//Jeff Hinds Photography 

 


 

◇昨年の同時期、佐々木選手の当時の所属先ではJBL2参戦を控えている状況で、私設大会であるBONESCUPに参戦していました。
その後、JBL2を経て、NBLを今年は控えています。米国でのバスケ挑戦や、その他にもさまざまな環境が変わりました。その事につい
て、単純な感想や感慨をお聞かせください。

 

少しずつ戦う舞台が大きくなると共に、自分自身も着実にステップアップしていると感じています。NBLに関して
は、4年前に大学を卒業するころに行きたくても行く事ができなかった舞台。遠回りしたけれど、やっとたどり着
いたという思いです。シーズンが始まるのが本当に楽しみです!

 

 

◇佐々木選手のバスケットキャリアは、事実だけで見ると、全国大会に出場した名門高校、名門大学、紆余曲越を経てNBLの
チーム・・・とエリートコースのように見えるのですが、、、実際、詳しくお話しや、プロセスを垣間見ると、、平たんでは
ない道であることを強く感じます(笑)。ですが、その中で、縁や、チャンスが繋がり、素晴らしい環境を掴まれます。
御自身で、このような自分の巡り合わせや、境遇についてはどのように考えていますか?


 

僕は決してエリートコースをたどってきた訳ではありません。中学や高校も僕が入った頃には全国大会に常に行く
ような学校ではありませんでしたし、大学も3年生までは試合にほとんど出られませんでした。しかし、そういった
中でも環境にいい訳をせず、自ら環境を作ったり、その中でできる最大限の努力をしてきました。

僕は「人事を尽くして天命を待つ」という言葉を大切にしています。常に全力を尽くしていたからこそ、チャンスがあった
時に掴む事ができたのかなと思います。もちちん色んな人に支えられて今の自分があるので、自分を支えてくれた人達には
本当に感謝しています。

 

 

◇最大限の努力を続けられるのは、自分自身の中にどのような精神性があるからだと自己分析されていますか?


 
Nippon Tornadoes GMの西田さんが「プロになる事はそんなに難しくないけれど、プロであり続ける事は難しい」
と言っていました。「現状維持は退歩なり」。常に「向上したい!」「変わり続けたい!」というモチベーションを
持って、自分が成長できると思えるものであれば、自分のこだわりを捨ててでも新しいものを取り入れてくという貪
欲な姿勢でバスケットボールに取り組み続けてきた事が、ここまで戦い続けれられてきた要因だと思います。

 


◇また、佐々木選手は、ONとOFFとで目つきが違う。試合中は、目が血走るというか、尋常ではない!というような表現を
されている方にも会った事があります。

 

コートの外では自身でもマイペースでおっとりしている方だと思いますが、コートに入るとスイッチが入りますね。もとも
と負けず嫌いですし、勝負になったら勝負モードに自然に切り替わりますね。


 

 

日米の文化的な違いについて

 

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◇先ほどのミドルレンジの得点バリエーションについてですが、日本人が苦手とする理由の一つは文化的な背景もあると
考えます。譲り合いの文化や、果敢にミドルレンジに仕掛けていった結果、ターンオーバーになってしまう事のリスク
を考えると、なかなか果敢に仕掛けに行きにくい・・・。アメリカの選手でもアタックした結果としてターンオーバーに
なる事もあると思います。その事に対して周りの反応などは、どうでしたか?

 

 

アメリカの選手は個人でもチームでも、一つのミスを過剰に意識し過ぎないというか、次のプレイで取り返せばよいという
感じで、ミスからの切り替えがすごく早かったように思います。また、誰かがミスしても「自分がなんとかしてやるよ!」
というくらい、みんな自信を持ってプレイしているように感じました。

また、ジェイソンの指導を受けていて感じたのは、例えミスになっても、何かをトライしようとしていたミスならば誉めてく
れるし、怒るのではなく具体的な改善策を示してくれます。トライする事を推奨する指導方法の影響も大きいと思います。


また、日本の場合は、小学生の頃からトーナメント形式の一発勝負の大会が行われるため、どうしても勝ちを意識した慎重な
プレイが求められ、トライするゆとりがありません。アメリカでは日常的にあちこちでピックアップゲームも行われている
し、全米の大会も大学までは行われていないので、勝ちを過剰に意識する事無く、色んなプレイにトライしやすい環境になって
いると思います。


 

 

◇先程、アメリカ人選手の試合中の振る舞いの中で、「相手を認める」という発言佐々木さんがプレイをする上で大きなモチベーションになっている感情はなんでしょうか??

 
もちろん勝ちたいという欲求は常にありますが、僕がプレイする上でモチベーションとなっているのは、日々プレイヤーとしても人間
としても成長し続けると言う事です。相手を倒すのは、あくまで自分の成長した先にある結果だと思います。また、僕がアメリカで教
わった事をゲームでトライしようとする姿勢を見た、ニッポントルネードのGMの西田さんからこんな事も言われました。「瑛は新しい
おもちゃを与えられた子どもみたいに楽しそうにプレイするな」。新しい事や自分の知らない事に触れる事で、自身が成長できるのを
楽しんでいる楽しんでいるとも言えるとも思います。

 
もう一つは常に目の前の事に全力を尽くす事。自分が全力を尽くした結果として負けてしまったらしょうがないと思うし、また次は勝
つために全力を尽くせばよいだけの事。何事にも、結果に至る過程で全力を尽くせたか、というプロセスの部分を大切にしています。


 
◇それに関連し、ハングリーさという言葉も海外の選手を語る際に頻繁に使われる言葉です。彼らのハングリーさを感じる機会は
ありましたでしょうか?
 


アメリカの人達は競争心があり、勝ちに対してすごくハングリーだと感じました。例えば、知らない人達で集まってピックアップゲーム
をやるにしても、遊びではなく本気でやります。得点を取られそうになったら、思いっきりファウルをして止めるというのも当たり前で
したし、途中でケンカになったりするくらい本気でやります。日本ではなかなかそうはならないと思います。

 
また、日本ではよくパスを回してチームプレイをする事が求められますが、アメリカの選手は簡単にはパスを回さずに自分でプレイしようとします。もちろんチームプレイはすごく大切な事ですが、アメリカでは遠慮していたら自分にボールもチャンスも廻ってきません。そういう意味では、自分の我を出していって、自分が他の人よりも絶対強くなるんだという強い気持ちでプレイする事も海外でプレイするには大切な気がします。周囲との関係を大切にするのは日本人のすごく良い所だと思いますが、世界で戦いたいと思うのなら、もっと自分を主張して行く事も学ぶべき事だと思います。

 

 

 

◇海を越えたバスケットキャリアを歩みたいと思うバスケマンは多くいると思います。自分の経験を踏まえ、特に、若い選手に
対して、今のうちから準備しておくべき事柄、携えておくべき精神性や、こういう覚悟はしておいたほうがよい、、という意見は
ありますか??


 

とにかく機会があるのであれば、できる限り早く海外に行ってみた方が良いと思います。僕自身ももっと早く行っておけばよかったと
思いました。日本でトップを目指すのと、海外でプレイする事を目指すのでは、モチベーションも違ってくるし、求められるものも
変わってきます。だからできる限り早く行って世界を意識しながらバスケットボールに取り組んで欲しいです。

 

準備して欲しい事はやはり英語。日本語を使っている国は基本的には日本だけなので、英語ができるかどうかで得られる情報量が全然違います。

行ってみて感じたのは、まず相手の言う事を聞き取れるようになる事が大事だいう事。聞き取りさえできれば、伝える分には単語やジェスチャーなどでもある程度伝える事はできます。僕もまだまだ英語は話せませんが、アメリカに行ってみた事で、「話せるようになりたい!」という思いはかなり強くなりました。なので、今は試行錯誤しながら英語を勉強中です。


 

新しいステージでの戦いに向けて


◇改めて、NBLでの目標や、今後、キャリアの円熟期を迎えます。今後のキャリアプランなどについて、国内外を踏ま
えて教えて下さい!

 

アメリカに行った事で、視野が少し世界を向くようになった気がします。NBLは日本のトップリーグだけど、そこが
終わりじゃなくて、その先もあるんだって思えるようになりました。以前からユーロリーグに行ってみたいという憧
れはありましたが、それが少し現実感を持って考えられるようになった気がします。なので海外でプレイする事も視野
に入れて語学の勉強もしつつ、まずは目の前のNBLで活躍できるように頑張りたいと思います!

 

 

 

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ⒸVancouver Volcanoes//Jeff Hinds Photography 

 

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ⒸVancouver Volcanoes//Jeff Hinds Photography 

 

 

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佐々木瑛 (ササキ ヒカル)

1987年5月2日   宮城県生まれ 186センチ/75キロ

つくばロボッツ(NBL つくばロボッツ所属)

東北学院中~東北学院高校を経て筑波大学に進学。高校時代には全日本ジュニアにも選出された実績を誇る。
大学院進学後、デイトリックつくばの前身であるからチームに関与。デイトリックつくばでJBL2を1シーズン
戦い3位入賞の原動力の一人となる。チームの運営会社変更により、つくばロボッツとしてNBL初参戦を控える。

2013年のシーズンオフに参戦した米国独立リーグIBLでは各チームのコーチによる投票で実績が評価され、IBL 
ALLSTARに選出された。

※IBL ALLSTARに選出された選手は、ラスベガスで開催されるサマーキャンプや、その他の活動を行う機会を得る。
(佐々木選手は日程の関係などもあり、不参加)

佐々木選手のブログ
http://blog.livedoor.jp/hikarunews7/

 

 

 

 

 

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