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ギャノン・ベイカー氏のクリニック(簡易レポート)

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【ギャノン・ベイカー氏のクリニック(簡易レポート)】
 
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2016年5月5日(木)越谷西体育館にて、ギャノン・ベイカー氏のクリニックが開催されました
(主催:株式会社ERUTLUC、開催協力:越谷市バスケットボール協会、株式会社アップセット)。
 
関東各地から、ミニバスから高校生世代までの選手、そしてスクール事業などを担当するプロ
コーチなど、東北・九州・四国からも集い、ギャノン・ベイカー氏の注目度の高さを感じさせました。
 
当日のクリニックで語られた言葉や、印象的な場面を中心に、当日の様子をお伝えしていきます。
 
—————————————
 
 
■ギャノン・ベイカー氏のクリニックレポート
 
 
「僕は、自分の持てうる最大限のパワーで君たちにバスケットボールを伝えたい。なので、君たちも
フルパワーで応えてほしい。パワー、エネルギーを込めて、ドリルはすべて全力で行ってほしい」
 
埼玉県越谷市での開催となったクリニック。開始時間前にはコート2面を使って参加選手が思い思
いにウォーミングアップをする様子が見て取れた。定刻の少し前、ギャノンと彼のアシスタントである
ディロンがコートに足を踏み入れる。
 
おもむろにコート奥のリングへ向かうと、体育館に音が鳴り響くドリブル、不安定なボールの上で行う
腕立て伏せ、腹筋、シューティングなどでギャノン自身もウォーミングアップを開始する。体育館中の
視線が集まった。
 
右手、左手で交互に手を変えて正確に放たれるシュート、目にもとまらぬ速さで行うボールハンドリ
ング、そして、時折に漏れるギャノンからの苦悶の表情と吐息も漏れるウォーミングアップの段階から
全身全霊の練習である様子に、多くの参加者が釘付けになった上で、冒頭の言葉と共にクリニックが
スタート。「自分の持てうる最大限のパワーでバスケットを伝える」その言葉と、ウォーミングアップの
風景が繋がります。
 
 
そして、ギャノンのように高い強度でトレーニングを繰り返してきた人でさえ毎回のトレーニング前には
躊躇する素直な心情を吐露。そして、自分自身への問いかけ(どうなりたいのか、何が必要なのか)を
通じて、自分自身に理由付けをし、トレーニングに向き合う内面が語られ、クリニックはスタートします。
 
 
▼Don’t Be Silent、Don’t Be Soft、Don’t Be Selfish.
 
 
 
※ドリルの内容は、ここでは割愛します。
 
 
「君たちの年代の選手にとって、ボールハンドリングは本当に重要なんだ。その重要性は、言葉では形
容しきれないんだ」
 
若い選手へのメッセージには、これまでに多くのトッププロ選手を指導してきたギャノンならではの実感が
込められていました。言葉ではなく、視覚を通じて、理解させるため、本人による実演が行われ、参加者
の目を釘付けにします。
 
テニスボールを使ったハンドリングドリル、ボールハンドリングドリル、ツードリブルのドリブル、全てのドリ
ルで目の前に最高のお手本による実演を見て、その姿が脳裏に焼き付いているタイミングで選手が全力
でトライをしていきます。
 
全力で行う事と同時に、静かに行わないこと、力強く行わないこと、そして自分一人だけで行なわない事が
語られました。一つのドリルが終わればハイタッチをして互いに讃え合う、その行為により自分のモチベー
ションを高める、仲間のモチベーションを高める。ギャノンの目が届かない場面では、ディロンがコートを回
って選手を鼓舞している姿が印象的でした。
 
 
▼具体例と共にファンダメンタルを提示、様々なバリエーションのドリル
 
 
ギャノン氏のクリニックの特徴に、本人による圧倒的なパフォーマンス、多彩なドリルによる分かりやすさが
ありますが、NBA選手の具体的な名前を出しながら、難しいスキルをシンプルに説明をする工夫がされて
いました。
 
ドリブルからジャンプシュートへ持ち込むスキルの紹介では、レブロン・ジェームズの4つのステップと称し、
様々なステップが、本人によるデモンストレーションで説明されました。両者の組み合わせにより、選手へよ
り正確にスキルの意図が伝わっていたように感じました。
 
 
▼準備することの重要性
 
 
様々なカリキュラムは選手のレベルに応じて構成されているのは言うまでもありませんが、各トレーニングの
バリエーションに応じて選手のモチベーションを高める音楽が場面場面に応じて用意されていたことが印象的
でした。例えば、体幹トレーニングの過酷な時間帯は選手の闘争本能を喚起するように格闘映画の有名なテ
ーマソングを流し、その後の時間帯にはリラックスを出来る曲を用意していますハンドリングドリルが続いて、
仲間同士で会話をしながら取り組む時間帯では、リラックスした音楽が体育館に響きます。午後の部の終盤
には、まるで結婚式の2次会でのクライマックスを連想させる選曲もあり、ありとあらゆるツールを駆使しての
選手へのアプローチが印象に残りました。
 
 
▼4つのバランス
 
 
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・毎日、人として成長する
・毎日、学生として成長する
・毎日、自分のできる事で、他の人に貢献する
・夢や目標をイメージし、その夢に情熱を持つこと
 
 
クリニックの全カリキュラムが終了後、ギャノンからメッセージを伝える時間になりました。おもむろに、ギャノン
が4つのバスケットボールの上で腕立て伏せを行います。不安定なボールの上で、全身でバランスを取りなが
らの腕立て伏せに、改めて選手から驚きを集めます。その後、人生におけるバランスの重要性が語られました。
 
「人生は、バランスがとても重要です。バスケットボール選手として毎日の練習を精進すること、学生として、勉
学に励むこと、社会の一員として、社会に貢献できることを探す事。今日のクリニックも、越谷市バスケットボー
ル協会のサポートによって実現しています。君たちの競技生活が充実したものになるよう、私の事を呼んでくれ
ました。そして、良き人間であろうとすること、この4つのバランスが必要です。先ほど、私は腕立て伏せをしま
たが、どれかが欠けていれば、腕立て伏せは成功しません。人生も同様です。勉学に全力を尽くさずに怠ける
選手はバスケットボール選手としても大成できない。勤勉でなければならない」
 
 
勿論、この日の参加者である高校生までの若い選手も、腕立て伏せの話しがあくまでも例え話である事は理解
しつつも、早朝に行われていた全力のウォーミングアップ、葛藤の存在、それに打ち克つ方法、午前・午後に渡
って開催された常にエネルギーの溢れるクリニック、そして、人生におけるバランスの重要性。非常に説得力が
ありました。
 
また、自分の頭の中に、夢を持つこと、こうなりたいというイメージを強く持つこと、それに向けて全力で取り組む
事の重要性が語られました。
 
 
▼「毎日、人として成長する」 ディロンのメッセージ
 
また、アシスタントのディロンからも「毎日、良くなろうと努力する事、毎日、成長すること」の重要性が語られます。
彼が着ているTシャツには、G,B,E.Dと書かれており、Get Better Every Dayの頭文字だと説明します。ギャノン同
様、どのドリルでも前向きな声掛けとエネルギー溢れる振る舞いで選手を励まし続け、実演、アドバイスを交えて
選手の挑戦をサポートし続けた彼の言葉にも、非常にエネルギーがありました。
 
ディロンのSNS(@CoachDillonB)には、NBAの名将であるフィル・ジャクソンの書籍から引用された言葉が紹介
されています。
 
You can’t force your will on people. If you want them to act differently, you need to inspire them to 
change themselves. – Phil Jackson
 
他人に自分の意思を押し付けることは出来ない。もし相手を違うように動かしたいなら、相手が自分自身で変わる
方法をひらめくように仕向けなければならない。
(引用元:『イレブンリングス-勝利の神髄-』(フィル・ジャクソン著/翻訳:佐良土茂樹、佐良土賢樹)
 
ギャノンと共に、常に情熱的に、選手に接する彼の姿を見て、この座右の銘も非常に納得のできる内容でありました。
また、主催団体であるERUTLUC様のHP内には、ギャノン・ベイカー氏のクリニックの詳細レポートが掲載されてい
ます。是非、こちらもご確認ください!
 
 
 
(参考)
 
1、下記、ERUTLUC様内のレポート記事のトピックス。それぞれに対して、ギャノン本人の
言葉を引用し、非常に詳細レポートが掲載されています。
 
プロスキルコーチから感じる圧倒的なエネルギー
 
 
■ジュニア選手に最も伝えたいこと
 
① NBAプレイヤーを目指そう
※No Bad Attitudeな選手
② コート上では常にエネルギーを出し続ける
③ コートで出してはいけないこと
・Don’t Be Silent. (静かにならない)
・Don’t Be Soft. (弱々しいプレイヤーにならない)
・Don’t Be Selfish. (自分勝手にならない)
 
■コンフォート・ゾーン(安心領域)
 
④ 安心領域から抜けだす
⑤ 自信を養う体幹トレーニング
 
 
2、『イレブンリングス-勝利の神髄-』(フィル・ジャクソン著/翻訳:佐良土茂樹、佐良土賢樹について
ゴールドスタンダード・ラボ内の特集記事
 
フィル・ジャクソン新たなる旅路へ −ロード・オブ・ザ・”イレブン”リングスを振り返る−
 
 
 
 
<写真提供:越谷市バスケットボール協会>
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